🎯 課題:技術研修だけでは情シス実務を担いにくい
事業会社の情報システム部門では、サーバーやネットワークを扱う技術力だけでは業務が完結しません。利用部門の要望を確認し、予算やセキュリティ、既存システムへの影響を踏まえながら、現実的な対応方針へ整理する力が求められます。
そのため、単にコマンド操作やクラウドサービスの使い方を教えるのではなく、「何を確認し、誰と調整し、どこまでを設計書や手順書に残すか」という実務上の判断まで扱う教育が必要でした。
🐧 基盤技術を業務で使える知識として定着
少人数の連続講座では、CentOSを用いたLinuxの基本操作、サーバー構築、HTML・CSSによる簡易Webコンテンツの配置、シェルスクリプトによる定型作業の自動化を取り上げました。各テーマについて、設定方法だけでなく、作業前後に確認すべき内容や、障害・変更時に影響を受ける範囲も説明しています。
講義資料と印刷用資料を作成し、受講後も業務の中で参照できる形に整備しました。属人的な口頭説明に頼らず、必要な確認事項や手順を再利用できる状態にすることで、実務への持ち帰りやすさを高めています。
🌐 ネットワークを「構成と運用」の視点で理解
ネットワーク講座では、Cisco 1812やCatalyst 2950を題材に、ルーター・スイッチ・IPアドレス・VLANなどの基礎を扱いました。用語を個別に覚えるのではなく、端末からサーバーやインターネットまで通信がどう流れるかを軸として、構成と設定の関係を説明しています。
事業会社の情シスでは、ネットワーク機器を日常的に設定しない場合でも、障害時の切り分けやベンダーへの問い合わせ、拠点追加時の構成確認が必要になります。機器の設定内容を完全に暗記するよりも、何を確認し、どの情報を整理すればよいかを理解できることを重視しました。
☁️ AWS演習で要件確認から設計説明までを体験
AWSを用いた構築・設計演習では、EC2、RDS、VPC、S3などを活用し、受講者が自律的に構成を検討する形式を採用しました。講師は答えを提示する役割に留まらず、メンターとして要件の確認、設計上の懸念点の整理、実装方針の検討を支援しています。
あわせて顧客ロールを担い、受講者が質問、提案、設計説明を行う場面を設けました。これにより、「技術的に作れる構成」と「利用部門や経営判断を踏まえて採用できる構成」の違いを意識しながら、業務に近い形で設計を進める経験を提供しました。
🛡️ 情シス運営・セキュリティ・生成AI活用まで支援
教育対象はインフラ技術に限らず、情報システム部門の運営に必要な業務知識にも広げられます。たとえば、IT投資の予算確保、RFPや仕様書の作成、調達時の比較観点、監査対応に必要な書面整備、PC・サーバー・ネットワークを含む資産管理の考え方などです。
また、組織的なITセキュリティ導入では、対策を増やすこと自体ではなく、リスクと費用を踏まえた優先順位付けが重要になります。生成AIについても、知識探索、調査、定型作業、開発支援といった日常業務への組み込み方を題材にし、現場で継続的に使える形を検討できます。
📋 対応内容・技術スタック
対応内容
- Linux、サーバー構築、シェルスクリプトに関する技術講座の企画・実施
- ネットワーク基礎および構成理解を目的とした講座の実施
- 投影資料、配布資料、演習課題、手順資料の作成
- AWS設計・構築演習におけるメンター対応
- 利用部門・顧客との会話を想定した要件確認、提案、設計説明の演習
- 情報システム部門の予算、調達、RFP、仕様書、監査対応に関する教育
- ITセキュリティ導入と費用対効果の考え方に関する教育
- 生成AIを用いた知識探索、調査、定型業務、開発ワークフローの改善支援
技術スタック・教育テーマ
- OS:CentOS
- ネットワーク:Cisco 1812、Catalyst 2950
- クラウド:AWS(EC2、RDS、VPC、S3)
- Web:HTML、CSS
- スクリプト:シェルスクリプト
- 教育テーマ:情報システム運営、ITセキュリティ、調達、RFP、監査対応、生成AI活用
💡 顧客に貢献したポイント
- インフラ技術を、事業会社の情シス業務で必要な判断・調整・運用へ接続
- 少人数の基礎教育から30名規模の講座まで、対象人数に応じた進行を実施
- 技術的な構築手順だけでなく、確認観点、影響範囲、文書化の考え方まで支援
- AWS演習に顧客ロールを取り入れ、要件確認や設計説明の実践機会を提供
- セキュリティ、調達、生成AI活用を含め、情シス部門の業務全体を見据えた教育設計が可能
📩 情シス人材の育成や研修設計をご検討の方へ
技術研修を実施しても、現場での判断や調整につながらない場合は、教育内容を業務の流れに接続する必要があります。新任情シス担当者向けの基礎研修、クラウド導入前の社内教育、既存研修の実務寄りへの見直しなど、状況に合わせてご相談ください。